「目的」と「ゴール」、どちらも僕のこの仕事ではよく使う言葉です。この2つの言葉、微妙に似てますよね、意味が。厳密に定義する必要もないのでしょうが、僕はこの2つを明確に使い分けるようにしています。
この2つの言葉の違いって何でしょう?
この2つの言葉の違いって何でしょう?
あくまでも僕の中での使い分けですが、「目的」は方向性を示すもの、「ゴール」はその「目的」に達成基準を設けたもの、としています。例えば「販管費の削減」は「目的」で、「販管費を15%削減する」は「ゴール」です。「決算業務の効率化」は「目的」で、「決算業務にかかる工数を減らして、決算業務期の経理部の残業時間数を一人当たり月30時間以内に抑えるようにする」は「ゴール」です。
そうです、この定義に則るならば「ゴール」を設定する際には何かしら、その達成基準を定量化しないといけないんですよね。これはなかなか難しい。いえ、定量的に数値で表すこと自体はそれほど難しくはないんですが(何をKPIとして設定するか等、ある程度のテクニックは必要としますが)、プロジェクトを立ち上げて「ゴール」を設ける際にそれを定量的に明確化してしまうと、その達成 or 未達成が如実に明らかになるため、なかなかみんなやりたがらないと、そういう難しさがあるんです。
そうです、この定義に則るならば「ゴール」を設定する際には何かしら、その達成基準を定量化しないといけないんですよね。これはなかなか難しい。いえ、定量的に数値で表すこと自体はそれほど難しくはないんですが(何をKPIとして設定するか等、ある程度のテクニックは必要としますが)、プロジェクトを立ち上げて「ゴール」を設ける際にそれを定量的に明確化してしまうと、その達成 or 未達成が如実に明らかになるため、なかなかみんなやりたがらないと、そういう難しさがあるんです。
僕らはクライアントに雇われる身なので、どれだけValueを出したかを明確化するためにもあえてそうすることを心がけますが(この話はまた別途詳しく書きます)、そのプロジェクトにアサインされるクライアントの担当者からしてみれば「販管費の削減」という、僕の定義する「目的」レベルの内容を「ゴール」に据えておけば、厳密にその達成 or 未達成を上司や役員から問われにくいわけで、実際、そんな風に曖昧にしたがることもままあります。が、それだと役員もそのプロジェクトにGOサインを出すべきかどうか、判断しにくい。「このプロジェクトをやったらこれだけの効果を出しますよ」というのを数値で示すことで、プロジェクトメンバーのより高いコミットを得ることができ、またそれに届いていない時点においては「あとこれだけ」というのを意識することでプロジェクトチームにエンジンがかかりやすくなります。厳密に検証したことはないですが、おそらく「販管費の低減」という言葉を「ゴール」として掲げてプロジェクトを遂行した場合よりも、「販管費の15%削減」を「ゴール」として掲げた場合の方が、実際の削減度合いは高くなるでしょう。
プロジェクトを立ち上げる際には僕の言う「目的」を明確にするだけではなく、「ゴール」を明確化すること、これ、最終的なプロジェクトの効果を高めるポイントのひとつだと思います。
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某コンサルティングファームで働く「がく」が日々の出来事や気になったことを備忘録的に書き連ねています。